伝説的なデビュー盤の1年前――現在音として残されているグールド最初期のゴールドベルク全曲。■グールドのデビュー録音となった1955年6月のゴールドベルク変奏曲。グールドはそれ以前にこの変奏曲を演奏会で何度か弾いていますが、録音として残されているのは当ディスクに収められた1954年6月、カナダ放送協会（CBC）のラジオ番組に出演した際の生放送の記録のみ。グールド自身が自らの試聴・記録用としてディスク録音させたもので、グールドの没後、彼の遺品の中から発見されました。■生放送用のマイクを前に、気負うことなく自らの解釈を披露するグールドの姿が克明に記録されています。ピアニストとしての演奏技術の高さ、30曲におよぶ各変奏の個性の彫琢の見事さ、それらを暴投と最後にダ・カーポされるアリアが包み込む全体の構成感のゆるぎなさなど、グールドの代名詞ともなったゴールドベルク変奏曲との親和性の高さが浮き彫りにされています。世界初LP化。

1-SideA
1.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　アリア　（ＭＯＮＯ）
2.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１変奏　１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
3.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２変奏　１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
4.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第３変奏　同度のカノン、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
5.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第４変奏　１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
6.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第５変奏　１段あるいは２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
7.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第６変奏　２度のカノン、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
8.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第７変奏　１段あるいは２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
9.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第８変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
10.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第９変奏　３度のカノン、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
11.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１０変奏　フゲッタ、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
12.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１１変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
13.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１２変奏　４度の反行カノン　（ＭＯＮＯ）
14.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１３変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
15.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１４変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
16.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１５変奏　ト短調、５度の反行カノン、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
1-SideB
1.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１６変奏　序曲、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
2.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１７変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
3.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１８変奏　６度のカノン、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
4.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第１９変奏　１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
5.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２０変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
6.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２１変奏　７度のカノン　（ＭＯＮＯ）
7.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２２変奏　アラ・ブレーヴェ、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
8.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２３変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
9.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２４変奏　８度のカノン、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
10.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２５変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
11.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２６変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
12.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２７変奏　９度のカノン、２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
13.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２８変奏　２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
14.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第２９変奏　１段あるいは２段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
15.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　第３０変奏　クオドリベット、１段鍵盤　（ＭＯＮＯ）
16.ゴールドベルク変奏曲　ＢＷＶ　９８８　アリア・ダ・カーポ　（ＭＯＮＯ）

アーティストプロフィール
1932年9月25日、トロント生まれ。3歳から母親にピアノの手ほどきを受け、トロント王立音楽院で学ぶ。46年にピアニストとしてデビュー。55年に「バッハ：ゴールドベルク変奏曲」の録音でレコード・デビュー。64年にはコンサート活動から引退、以後レコード録音やラジオ、テレビなどの放送媒体のみによる演奏活動に入る。1982年10月4日、脳卒中により急逝。享年50歳。

SIJP-1067
2022/10/26